かえる股(伏見稲荷編)

内拝殿
左側の白狐(びゃっこ)
右側の白狐(びゃっこ)

社寺建築の特徴的な部材の一つに、梁や屋根を支えるための”かえる股”があります。カエルが股を広げたような形なのでそんな名前が付いています。
以前からその名前を知っていましたが、外国からのゲストに”Frog legs”と説明をするうちに次第に興味が深まっています。
時代の背景などから、様々な特徴があります。学術的に調べた訳ではありませんが、古かったり、あまり重要でない建物には、肘木のみで、”かえる股”はありません。
また、古いものは余り彫刻もなく、質素ですが、次第に彫刻などが施され、建物のデザインに取り込まれていきます。
時代が進むと、今度は梁を支える部材としてよりも、デザイン性の方に重きが置かれて、装飾のための部材となって行ったようです。
”かえる股”は、ほとんどの人はあまり意識をしていませんが、一度気になりだすと、その面白さにはまってしまいます。
次回、神社やお寺に行った際は、是非”かえる股”を見つけて、どんな彫刻が施されているかなどをチェックしてみると、楽しみが一つ増えると思います。
そうそう、誰でも知っている日光東照宮の”眠りねこ”もまさに、左甚五郎が手掛けた”かえる股”なんです。

彫刻のないもの
彫刻がはみ出しているもの-1
彫刻がはみ出しているもの-2

日光東照宮の回廊にある、かの有名な
左甚五郎作の眠りねこは、まさに
”かえる股”です。

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観 光

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